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名古屋地方裁判所 昭和58年(わ)101号 判決

判決主文

被告人を懲役六月及び罰金五〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは金一万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この裁判の確定した日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

(適用した罰条)

一  昭和五六年法律五四号による改正前の所得税法二三八条

二  右改正後の所得税法二三八条

三  刑法四五条前段、四七条、一〇条、四八条二項

四  刑法一八条

五  刑法二五条一項

(罪となるべき事実の要旨)

被告人は、愛知県知多郡東浦町大字藤江字山敷一一一番地の一において、「新美商店」の名称により廃品回収業を、「新和物産」の名称によりカラオケ機器等の販売及びリース業を営むものであるが、自己の所得税を免れようと企て、カラオケ機器等の販売及びリースによる売上金を仮名普通預金口座に入金するとともに、所得税の確定申告に際しては、その申告書に職業又は営業種目を廃品回収又は金属クズ商のみ記載し、かつ、所得金額に関する収支計算をせず適宜の金額を計上するいわゆるつまみ申告を行うなどの方法により所得の一部を秘匿した上

第一 昭和五四年分の実際の所得金額が一、七六八万八、三五二円で、これに対する所得税が五五四万六、七〇〇円であるのに、同五五年三月一五日、同県半田市宮路町五〇番地五所在の半田税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二三五万円で、これに対する所得税が一三万六、九〇〇円である旨の虚偽過少の所得税確定申告書を提出し、正規の所得税額との差額五四〇万九、八〇〇円を免れ

第二 同五五年分の実際の所得金額が二、二三四万九六四円で、これに対する所得税額が七八七万四、五〇〇円であるのに、同五六年三月一六日、前記半田税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二四八万円で、これに対する所得税額が一五万三、〇〇〇円である旨の虚偽過少の所得税確定申告書を提出し、正規の所得税額との差額七七二万一、五〇〇円を免れ

第三 同五六年分の実際の所得金額が二、四三四万四、九二九円で、これに対する所得税額が八八九万九、七〇〇円であるのに、同五七年三月一五日、前記半田税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二五六万円で、これに対する所得税額が一五万二、二〇〇円である旨の虚偽過少の所得税確定申告書を提出し、正規の所得税額との差額八七四万七、五〇〇円を免れ

もって、いずれも不正の行為により所得税を免れたものである。

(裁判官 櫻林三郎)

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